父の焼きおにぎり


84歳の父。
山の家でひとり暮らし。
休日の朝は渋滞がひどいので
仕事を終えた金曜日の夜行くことが多いです。
空いていれば片道2時間ですが
途中、お土産買ったりガソリン入れたりして
3時間弱で着きます。
どうしても夜遅く着きますが
父は待っていてくれます。


翌朝、寝坊してしまった私に父が作ってくれました。
「おじいちゃん(父)が普段食べてるものも食べてみて」


ずっと前に100均で買ったおにぎりの型を
大事に愛用していてきれいな三角形。
梅干を入れてフライパンで焼いてあります。
めざしはオーブントースターであぶって
白菜のお漬物は市販品。
これに、インスタントお味噌汁と
ヨーグルトとコーヒー。


美味しい美味しい!と食べたら喜んでくれました。


私がいる間だけでも
野菜中心のメニューを食べてもらいたいけれど
食べさせる喜び、普段食べている物を誰かと一緒に食べる喜びも
父には大事なのかもしれません。


このあと、何度も何度も
「おじいちゃんの焼きおにぎり、どうだった?」
ときかれて、
その度に美味しかったと言うと
それはそれは嬉しそうにしていました。